スラッシャー映画おすすめ10選！猟奇殺人鬼、鬼畜集団が迫る！

ホラー映画の一大ジャンルであるスラッシャー映画。
猟奇的殺人鬼、冷酷なサイコパシー、鬼畜な集団などが登場し、精神的ショックとゴアな描写を映し出す恐怖映画である。

歴史的作品『サイコ(60)』で人気を博したスラッシャー映画は、80年代に訪れたホラー映画ブームを中心に、数多くの作品が製作された。

今回は、そんなスラッシャー映画の中でも、残忍な殺人鬼が登場するスラッシャー映画のおすすめ10作品を、ランキング形式で紹介する。興行成績、影響、話題性、知名度、シリーズ化など、独自観点を基準にした。倫理審査拒否や公開禁止など、どれも猟奇性や残虐性が極めて高い作品ばかりである。

トラウマ必須のスラッシャー映画で、今宵もエキサイティングしていただきたい。

1位：悪魔のいけにえ シリーズ

永久不滅の最恐スラッシャー映画

古典的スラッシャー映画の筆頭作品。鬼畜なカニバルファミリー、ソーヤー家による残忍極まりない犯行を描く。その一族、惨殺して剥ぎとった被害者の顔を被るレザー・フェイスが登場する。

製作者のトビー・フーパーが監督、脚本、制作、音楽などを手掛けたインディーズ・ムービーであったが、ロンドン映画祭最優秀賞の受賞や30億円以上の興行収入を獲得するなど、スラッシャー映画の金字塔を打ち立てた。その完成度の高さから、公開から半世紀が経つ現在においても、本作を凌駕するスラッシャー映画は現れていない。

また、『悪魔のいけにえ』は、実際に起きた「エド・ゲイン事件」をモチーフにしたという説が根強い。監督自身は否定しているものの、犯行手口や骨肉のコレクションといった酷似している点が多くあり、見所のひとつとなっている。

『悪魔のいけにえ』は、映画史に深く名を刻む最高峰のスラッシャー映画だ。

2位：13日の金曜日 シリーズ

スラッシャー映画のレジェンド

『13日の金曜日』は、世界で最も有名なホラー映画のひとつであり、スラッシャー映画の代名詞。本作の象徴、ホッケーマスクの殺人鬼ジェイソン・ボーヒーズが、残忍な殺戮を展開する。

話題性、反響、収入など、興行的な大成功を収めた『13日の金曜日』は、世界各地で一大ムーブメントを巻き起こし、スラッシャー映画の黄金期を到来させた。

現在(2021年)までに10作以上のシリーズ作品やリブート作品が製作されている。その記念碑的シリーズ第一弾の殺人鬼は、ジェイソンではなく母親のパメラ・ボーヒーズである。ジェイソンは2作目以降から殺人鬼としての姿を見せる。

『13日の金曜日』はジャンルの域を超えた傑作として、現在も語り継がれている。

3位：ハロウィン シリーズ

世界3大スラッシャー映画の原点

『ハロウィン』はスラッシャー映画の原点であり、のちのホラー映画に大きな影響を与えた作品。冷酷なシリアルキラーが、親族や自身に関係した人間を次々と殺戮していく恐怖のさまを描き出している。高い知能と強靭な肉体を持つ殺人鬼、マイケル・マイヤーズが猛威を振るう。通称ブギーマンとして人々に恐れられた。

大流血やグロテスクな描写など、近代ホラー映画のような視覚的恐怖は少ない。だが、満ち溢れるスリルと張り詰めた緊張感が生みだす恐怖は、絶大だ。

『13日の金曜日』『エルム街の悪夢』を含む世界3大ホラーと称されており、『ハロウィン』はその筆頭作品。『13日の金曜日』のジェイソンのホッケーマスクも、マイケルマイヤーズが被っているハロウィンマスクに強いインスピレーションを受けたものである。

空前の大ヒットを記録し、80億円(現在換算)近い興行収入を獲得。各方面で高く称賛され、監督を務めたジョン・カーペンターの名が世界に轟くこととなった。公開から28年後の2006年にはアメリカ国立フィルム登録簿に半永久登録されるなど、優れた映画作品として非常に高い評価を得ている。

4位：エルム街の悪夢 シリーズ

大人気シリーズのナイトメアスラッシャー

死神となって蘇った凶悪な殺人鬼が、狙いを定めた人間の夢の中に現れて執拗に襲いかかる。夢と現実がリンクしており、夢中で殺された人間は実際に死んでしまうという、恐怖の物語である。

火傷でただれた顔に赤黒ストライプのニットを着たフレディ・クルーガーが登場。長尺の鉤爪を振り回し、被害者をもて遊ぶように惨殺する。
残虐非道な殺人鬼フレディ・クルーガーは、ホラー映画に登場するキャラクターとしての人気と知名度が抜群。多くのホラー映画ファンに親しまれている、カリスマ的存在だ。

『エルム街の悪夢』は、リアルな設定や痛々しい描写、魅力的なアンチヒーローなどで大きな話題を集め、『13日の金曜日』に匹敵する大ヒットを記録。1984年の公開以降、長期的なシリーズ化やリブートが展開されるなど、スラッシャー映画を代表する作品となった。

また、ジョニー・デップがシリーズ一作目に出演しデビューを果たしている。

5位：IT/イット シリーズ

スティーブンキングが放つ戦慄の「ピエロxホラー」

捕食のために命を狙いに襲い掛かるピエロ(ペニーワイズ)と、その恐怖に立ち向かう子供たちの葛藤を描く。ホラー映画の帝王スティーブン・キングの代表作品としても知られ、「ピエロ＝イット」という構図を創り上げた。

ピエロの風貌をした悪魔・ペニーワイズ。周期的にこの世に現れ、幻覚やサイキックなどの超常的能力で人々を恐怖のドン底に陥れる。恐怖心を餌にし、子供らの魂を肉体ごと飲み込む邪悪な存在である。ペニーワイズのモデルは、ピエロに扮して連続殺人を犯した実在のリアルキラー、ジョン・ゲイシーだといわれている。

『IT/イット』には、他作品とは性質の違う底知れぬ恐怖がある。映画を鑑賞後、道化師(ピエロ)恐怖症に陥った者も出現した説もあるほどだ。世界各地に莫大なカルチャーショックをもたらした。

映像化オリジナル版は爆発的ヒットを記録。2017年にはリメイク版『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』が公開され、300億円以上となる興行収入を獲得し、ホラー映画史上最高記録を樹立した。

6位：スクリーム シリーズ

ユーモアとスリルが満載！革新的スラッシャー映画

フェイスマスクを付けた謎の殺人犯によって次々と抹殺されていく、ごく普通の高校生たち。冷酷なシリアルキラーと、その正体を突き止めるために奮起する女性との争いを描いている。

監督はウェス・クレイヴン。『鮮血の美学』『サランドラ』『エルム街の悪夢』など、多くの傑作ホラー映画を輩出した奇才である。『スクリーム』においては、緻密なサスペンスに風刺の効いたユーモアを織り交ぜ、王道ホラー映画とは一線を画した次世代的ホラー映画を創り上げた。

シリーズ第一弾の公開は1996年。スラッシャー映画の黄金時代が過ぎた時期ではあったが、映画はメガヒットを記録し、衰退していたホラー映画市場の再活性化に大きな一石を投じた。

シリーズ化され第4部まで製作された。続編として繋がっており、シドニー・プレスコット演じるネーヴ・キャンベルが、主人公役として連続出演している。『スクリーム』独自の大きな見どころだ。

7位：屋敷女

トラウマ必須！残酷なショッキングスラッシャー

未亡人となった妊婦を襲う不気味な女による、残忍極まりないフレンチホラー。史上稀にみる残忍な描写を映し出す、衝撃の問題作である。被害者となる妊婦の自宅内を舞台に、息をのむ悍ましい展開が繰り広げられる。

完全オリジナルは残虐描写が過激なことから、日本を含む多くの国で審査拒否や公開禁止、シーンの一部カットや修正がなされた。実際に、妊婦の腹を切り裂くラストシーンなど、直視できないほどのショッキング描写が多く描かれている。

おすすめスラッシャー映画ではあるが、描写があまりにも強烈なため、ホラー映画初心者や妊婦は心して鑑賞して欲しい。

『屋敷女』は、トラウマ覚悟で観る最恐クラスのスラッシャー映画だ。

8位：ハイテンション

ゴア度120%のスラッシャームービー

拉致された友人を救出するため、ひとりの女性が殺人鬼に戦いを挑む。若い女性が繰り広げる狂気に満ちた行動はインパクト絶大。2003年に公開されるや世界的ヒットを記録し、フランスの奇才「アレクサンドル・アジャ監督」の出世作となった。

血肉が飛び散る凄惨な殺害シーンなど、グロテスクな描写が際立つ作品。高度な特殊メイク技術によるリアルな質感が、映画の恐怖を増幅させている。観る人によって解釈がわかれる驚愕の結末も、見どころのひとつである。

『ハイテンション』は、ホラー映画の古典的要素と最新技術を掛け合わせた秀逸作品。新スラッシャー世代の代表的作品として、多くのフォロワーを獲得している。

9位：ヒルズ・ハブ・アイズ

物議を醸した衝撃の超問題作

カルトスラッシャー『サランドラ(1977)』のリメイク。核実験により廃墟と化した町で行われる、殺戮とカニバルを描いている。胸くそ悪くなる設定と、特殊メイクの衝撃が凄まじい作品だ。

『ヒルズ・ハブ・アイズ』のモチーフは、15世紀に実在したカルト集団の教祖でありカニバリズムの「ソニー・ビーン」が起こした事件だとされている。

劇中で残忍な虐殺とカニバルを犯すのは、核実験の被爆により奇形となった集団。加えて、実際の戦争映像を用いるなど、倫理的な問題が目立つ作品である。それにより、DVDレンタルの取扱いが国内の一部で禁止となった。ホラー映画マニアは必見だ。

また、人気スラッシャー映画『ハイテンション』を手掛けたアレクサンドル・アジャ監督の、ハリウッドデビュー作品でもある。

10位：血のバレンタイン

伝説的スラッシャー映画の復刻版

名作ホラー映画『血のバレンタイン(81)』のリメイク作品。炭鉱事故で正気を失った一人の男による連続殺人を描いた、鮮血の恐怖映画である。『血のバレンタイン』の由来は、バレンタイン・デーで起きた無残な大量殺人事件。

オリジナル版の評価が高いこともあり、リメイク製作への下馬評は低かった。しかし、激しい残虐性や思考を使う謎解き要素などを加えたリメイク版は、アメリカ公開初登場3位を記録。オリジナル版に匹敵する評価を博した。

3D映像作品として劇場公開され、邦題は『ブラッディ・バレンタイン3D』。日本国内での公開時は、倫理的な問題により一部のシーンがカットされた。そのショッキングシーンは、DVD完全版に収録されている。お見逃しなく。

スラッシャー映画で凍り付く恐怖を味わおう

今回は、殺人鬼系スラッシャー映画のおすすめ10作品を紹介した。

どの作品も、登場する殺人鬼による殺戮シーンは極めて衝撃的。その強烈な描写が脳に焼きつき、多くの人がエキサイティングするだろう。

トラウマ必須のスラッシャー映画。相応の覚悟を持って鑑賞して欲しい。

©Universal City Studios LLC.