『エクソシスト』は世界一怖いホラー映画!ネタバレ・あらすじ

考察・感想・ネタバレ

国境と人種を超えた、絶対的な恐怖。

米アカデミー賞をはじめ、数多くの賞を受賞したホラー映画『エクソシスト』。公開から40年以上が経つ現在においても、ホラー映画史上最も怖いホラー映画、世界一怖いホラー映画などと称えられています。ただの恐怖映画ではなく、人間の苦悩や葛藤をリアルに描いた映画史に残る傑作です。

オリジナル版では、衝撃すぎることからカットされたおよそ15分の映像があります。その禁断の映像を解禁したのが『エクソシスト』ディレクターズカット版です。

今回は、そんな『エクソシスト』ディレクターズカット版のネタバレやあらすじ、感想などをご紹介。映画のモチーフにした実話についても触れています。

ホラー映画の代表的な作品であり、オカルト映画の礎を築いた『エクソシスト』。ホラー映画を見るなら欠かすことのできない一本です。未見の方はぜひ一度、ご鑑賞下さい!

ホラー映画『エクソシスト』作品情報

原題:The Exorcist
製作国:アメリカ
公開:1973年
収録時間:132分

<スタッフ>
監督:ウィリアム・フリードキン
脚本/原作/製作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
製作総指揮:ノエル・マーシャル
音楽:マイク・オールドフィールド/ジャック・ニッチェ

<キャスト>
リーガン・マクニール:リンダ・ブレア
クリス・マクニール:エレン・バースティン
デミアン・カラス神父:ジェイソン・ミラー
ランカスター・メリン神父:マックス・フォン・シドー
キンダーマン警部:リー・J・コッブ
ダイアー神父:ウィリアム・オマリー


『エクソシスト』は、ベストセラーとなったウィリアム・ピーター・ブラッティ氏の同名小説の映画化作品。

第46回アカデミー賞(1974年)では、作品賞や助演女優賞など8つの部門でノミネートされ、脚色賞音響賞を受賞しました。
ゴールデングローブ賞でも、作品賞、監督賞、助演女優賞、脚本賞を受賞しています。
また、公開年のアメリカ映画における興業収入1位を達成するなど、多大な功績を残した屈指の傑作です。

『エクソシスト』は、鑑賞者、映画業界にとどまらず、エンターテイメント業界や宗教関係者にいたるまで、世界中に大きな影響を与えました。
公開から40年以上が経つ現在においても、その恐怖は色褪せていません

オリジナル版では、倫理的な問題でおよそ15分間の映像がカットされ公開されました。
そのカットされた映像を解禁したのが、『エクソシスト』ディレクターズカット版です。

ホラー映画『エクソシスト』あらすじ

エクソシスト
©Warner Bros. Entertainment Inc.

映画撮影のためワシントンで暮らす女優クリスマクニールと一人娘のリーガン。

日々仕事に追われるクリスでしたが、仕事のわずかな合間を娘に惜しみなく費やしていました。母を理解するリーガンは、注がれる愛情に幸せを感じて過ごしていました。

クリスは天井裏からの異音を感じたり、リーガンは地下室で幽霊降臨ごっこをしたりと、マクニール家に不気味な足音が近寄ってきます。そしてある日を境に、リーガンに異変が起き始めます。

攻撃的になり卑劣な言葉を発するリーガンは精神科に通うように。どうにか元の娘に戻ってほしいと願う母クリスでしたが、その思いもむなしくリーガンの異様さは日を追うごとに増していくのでした。
どこにも異常は見当たらないと、医師たちはついにリーガンを見放します。

娘を治療を願うクリスは、悲痛な思いを医師たちにぶつけました。そして医師たちからある提案がなされます。
「悪魔祓いを知っていますか?」
藁をもつかみたい心境のクリスでしたが、ふざけた提案だと拒絶します。

そんなとき、クリスの友人であるバークが、リーガンの部屋の窓から転落死。
悲しみに暮れるクリスにさらに追い打ちをかけるような出来事が起こります。
リーガンは悪魔の形相に変わり、十字架を股間に突き刺したり首が回転しバークの声で喋るなど、異変を極めていました。

次々と耐え難い現実に襲われるクリス。限界を感じたクリスはついに悪魔祓いを決断することに…。

ホラー映画『エクソシスト』ネタバレ・感想

『エクソシスト』は、映画の全てが見どころといっても過言でありはありません。
ドラマ仕立てとなっていますが、間延びすることなく程よいテンポで物語が展開されます。
演出や音響などに一切の無駄がない完璧なホラー映画です。

原作はベストセラー小説

映像化によって、原作本来の意図が変わったり、全く別物になったりする作品も多々あります。ベストセラーとなると、なおさら映像化は難しいものです。

しかし『エクソシスト』は、原作の意図や恐怖を見事に再現しています。
それを成せたのも、原作者であるウィリアム・ピーター・ブラッティ氏本人が脚本と制作を手掛けているからでしょう。

監督の創造力

スパイダーウォーク、股間に十字架、首360°回転などの再現や、サブリミナル効果を用いた映像など、監督ウィリアム・フリードキン氏が奇才ぶりをいかんなく発揮しています。
役者に銃口を向け、本物の恐怖心を引きだして撮影に臨んだ逸話もありました。
その効果的な撮影手法や演出は、見る人を錯乱させ恐怖の谷底に。

また、当時は無名の役者を起用するなど、キャスティングも成功しています。

有名な階段ブリッジ・スパイダーウォーク

キャストの卓越した演技力

リーガンを演じたリンダ・ブレアさん、デミアン・カラス役のジェイソン・ミラー氏をはじめ、出演キャストの卓越した演技力が、映画をより高い次元の作品にしています。

クオリティの高い特殊メイク

悪魔に憑依されたリーガンは、この世の物ではない邪悪に満ちた形相をしています。
ディック・スミス氏の特殊メイクによるもので、公開当時は大きな話題を呼びました。現代で良く見かけるゾンビや悪魔系などの特殊メイクも、ディック・スミス氏の高い技術の影響を受けています。

名曲『チューブラー・ベルズ』

時折流れるテーマ曲『チューブラー・ベルズ』が秀逸で、映画の恐怖感をさらに引き立てています。『チューブラー・ベルズ』は、映画のテーマ曲の中でも屈指の名曲です。

リアリティと共感

『エクソシスト』は、人が抱える心の闇や葛藤、恐怖をリアルに描かれています。
まるでノンフィクション映画を見ているかのようなリアリティ
このリアリティは、映画を見ている多くの人の共感を生みだしました。
物語りが進むにつれ、登場人物の「誰か」に自分を置き換えてしまい、感情と恐怖に共感してしまうのです。

人生における苦悩、娘を想う母親の愛情、子供が置かれる立場、使命感の意義、希望と絶望。そして信仰心。
『エクソシスト』は、人の心の闇にスポットを当てた、シリアスな人間ドラマともいえます。

『エクソシスト』は実話だった?メリーランド悪魔憑き事件

メリーランド悪魔憑き事件
出典:Dailymail Online Roland Doeの悪魔

『エクソシスト』は実話を基に製作されたとの噂があります。
日本では一般的に「メリーランド悪魔憑き事件」と訳されている出来事です。

以下の海外サイトに、その事件について詳しく記載されています。
Dailymail Online:Roland Doeの悪魔

この噂については、関係者による公式なコメントは確認できていません。
しかし、世界各地でこのような出来事が起きているのは、まぎれもない事実です。

ホラー映画『エクソシスト』SNSでの口コミ

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