『ローズマリーの赤ちゃん』ネタバレ・感想|名作は呪われた映画だった…

考察・感想・ネタバレ

身ごもった我が子は人間の子か、それとも…。

『ローズマリーの赤ちゃん』は1968年に公開されたオカルトホラー映画。アカデミー助演女優賞やゴールデングローブ助演女優賞の受賞、アカデミー脚色賞ノミネートなど、数々の功績を誇る名作です。2014年には、アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存もされています。

また、オカルト的な恐怖映画である一方で、衣装やインテリアなどのデザイン性が高く、とてもおしゃれな映画としても評判高いです。公開から半世紀以上がたつ現在においても、怖いオカルト映画、名作オカルトホラー映画と評価されています。

そんな不朽の名作『ローズマリーの赤ちゃん』のあらすじや見どころ、裏話などをご紹介します。

オカルト映画『ローズマリーの赤ちゃん』作品紹介

ローズマリーの赤ちゃん
出典:Amazon

原題:Rosemary’s Baby
製作国:アメリカ
公開:1968年
収録時間:136分

<スタッフ>
監督/脚本:ロマン・ポランスキー
製作:ウィリアム・キャッスル
製作総指揮:ロバート・エヴァンス
音楽:クシシュトフ・コメダ
撮影:ウィリアム・A・フレイカー
編集:ボブ・ワイマン

<キャスト>
ローズマリー・ウッドハウス:ミア・ファロー
ガイ・ウッドハウス:ジョン・カサヴェテス
ローマン・カスタベット:シドニー・ブラックマー
ミニー・カスタベット:ルース・ゴードン
エドワード・ハッチ:モーリス・エヴァンス


1968年に公開された『ローズマリーの赤ちゃん』は、アイラ・レヴィンの同名小説をロマン・ポランスキーが映像化したオカルトホラー映画です。主演はミア・ファロー。

悪魔崇拝者たちに魂を売った夫と、身ごもった我が子を守ろうとする妻。NYの古いアパートを舞台に、妊娠した女性に迫りくる恐怖と衝撃の結末を描く。

『ローズマリーの赤ちゃん』は、米アカデミー賞やゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞など、受賞とノミネートが20賞を超えるほどの高評価を受けています。また、アメリカ国立フィルム登録簿に登録されるなど、芸術的オカルトホラー映画とも称されています。

オカルト映画『ローズマリーの赤ちゃん』あらすじ

出典:Paramount Movies ROSEMARY’S BABY | 50th Anniversary Edition

NYの古いアパートに越してきた無名俳優のガイと妻のローズマリー。悲惨な事件が相次いだ「いわくつきの建物」だと知らされるが、二人は気に留めなかった。
ほどなくしてローズマリー夫妻は、隣に住む老夫婦、カスタベットに手厚いもてなしをうけることに。
カスタベット夫妻の行いに不信感を抱いていたローズマリーとは対照的に、意気投合したガイはカスタベット夫妻を頻繁に訪ねるようになる。
とある日、ガイはローズマリーに計画的な子作りを約束する。その晩、食事を終えたローズマリーは突然気を失い、悪魔に犯されるという夢と現実の区別がつかない恐怖の体験をする…。

オカルト映画『ローズマリーの赤ちゃん』ネタバレ・感想

心奪われる美しいオープニング

オカルト映画の名作『ローズマリーの赤ちゃん』は、全編通して見どころに溢れていますが、まずはグッと引き込まれるオープニングシーンから紹介していきます。オープニングでは、主演ミア・ファローが歌うテーマ曲『ローズマリーの赤ちゃん』にのって、遠景で写しだされたニューヨークの街並みがゆっくりと画面右に流れていきます。

聞こえてくるミア・ファローの切ない歌声と哀愁漂うメロディ。夕焼けに染まる街並みにピンク色でおしゃれな字体のクレジット。 ホラー映画とは一線を画した美しい映像に、多くの人が心をつかまれるでしょう。本編開始からわずか2分で名作だと感じる、芸術的なオープニングシーンです。

洗練された美しい映像

『ローズマリーの赤ちゃん』は、色合いがとても美しい映画です。アパートの内装やインテリア、キャストの衣装などの配色はセンスの塊で、もはやアート作品。統一感のある洗練された美しい映像に、感動すら覚えます。

また、色合いが美しいだけでありません。「色」は感情の起伏を助長するために重要な要素。『ローズマリーの赤ちゃん』では、穏やかなシーンでは明るく、緊張感のあるシーンではトーンダウンするなど、シーンごとに明確な色分けを施しています。

おしゃれな衣装とコーディネイト

高評価を受けたミア・ファローのおしゃれな衣装とコーディネイトも見どころです。『ローズマリーの赤ちゃん』は半世紀以上も前のオカルト映画ですが、衣装デザインに時代を感じさせません。普段着のワンピースやニット、スカートなどに「かわいい!」「この服欲しい!」といった声もあがるのではないでしょか。

「とてもおしゃれな映画」と「とても怖いホラー映画」は相反するように思えますが、『ローズマリーの赤ちゃん』はそれを見事に融合させています。芸術的作品としてアメリカ国立フィルムに永久登録されるのも、うなずけます。

脚光を浴びたミア・ファローの熱演

ローズマリー役に抜擢され、映画初主演を果たしたミア・ファロー。身ごもった我が子を守るために孤軍奮闘する女性を、迫真の演技で表現しています。孤立化し不安定に陥るさまや絶望する表情など、衝撃的なパフォーマンスです。ミア・ファローの熱演は広く賞賛を浴び、多くの賞を受賞、またはノミネートされる輝かしい功績を残しました。

名女優ルース・ゴードンの怪演

悪魔崇拝者ミニー・カスタベットを演じるルース・ゴードンの奇怪な演技も見どころです。映画女優、ブロードウェイでの舞台女優、脚本家、作家として活躍したアメリカ屈指の名女優、ルース・ゴードン。

類まれなる才能をもった彼女は、『ローズマリーの赤ちゃん』においてもその実力をいかんなく発揮し、アカデミー助演女優賞、ゴールデングローブ最優秀助演女優賞に輝きました。
ルース・ゴードンの鼻にかかった独特な声と鬼畜なセリフは、映画を見終えても耳に残る深い印象を与えます。

オカルト映画『ローズマリーの赤ちゃん』は呪われた映画?

『ローズマリーの赤ちゃん』は、映画と関連した事件が相次いだことで、呪われた映画とも噂されています。

実際に起きた事件・事故

妊娠中のシャロン・テート惨殺
『ローズマリーの赤ちゃん』公開の翌年に、監督ロマン・ポランスキーの妻であるシャロン・テート(26)が、自宅でカルト集団らに惨殺された事件。殺害された当時シャロン・テートは妊娠していましたが、無残にも母子ともに刺殺されてしまいました。首謀者は、悪名高いカルト指導者チャールズ・マンソン。

プロデューサーの発病
プロデューサーのウィリアム・キャッスルは、不幸を暗示した内容が書かれた匿名の手紙を受けとり、のちに尿路閉塞を患ってしまいました。ウィリアム・キャッスルは1977年に死亡していますが、死因はこの時発病した尿路閉塞だといわれています。また、『ローズマリーの赤ちゃん』撮影中には、他のプロデューサーが車中で脳卒中をおこしたという説もあります。

ジョン・レノン殺害
『ローズマリーの赤ちゃん』の舞台になっているアパート「ダコタハウス」は、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ夫妻が住んでいたことでも知られています。1980年、そのアパートの前でジョン・レノンは凶弾の犠牲となってしまいました。

オカルト映画『ローズマリーの赤ちゃん』SNSでの口コミ

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